Bar.
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コラム

2016-10-19

Bar.通信

Bar.通信

Bar.という世界観。

「ブビンガーという材質なんですが、Bar.のカウンターに、どうでしょう。」

1998年5月のと或る晴れた日の午後、
Bar.の内装を行う事になった担当者が言いました。

私の発注は、
店内は板張りの床である事、腰板の高さ、カウンターの高さや幅、厚さ、
バックバーのサイズに店内の色、イメージ、
昔ながらのバーバーチェアー・・・ets.。
具体的な数字を言って、設計者に要望を伝えていました。

そして、
「カウンターには、お金をかけてください。無垢の材質でお願いします。」
と注文しました。

初めての店づくりで、自分のイメージを、どう伝えれば良いか解りませんでした。

20歳代後半になった頃の私は、バーテンダーとして働きながら、
将来の明確な目標に向かって、貪欲に仕事を追い求める姿勢だったと思います。

お酒その物にも魅了された私は、お酒とは何かを知りたくて、お酒の語源を調べたり、
お酒その物を造ってみたりしました。
酒を醸造する事は、自己消費の趣味だとしても、日本国内に於いては、違法行為です。
かつて、「酒造りは、食事を作るのと同じで文化だ」と言って、
最高裁まで争った人物が居ました。
当時の若き私は、恐れる事も無く、情熱的に、お酒その物を追及して、
自信と夢を膨らませていきました。

将来の自分の店の「Bar.」のイメージを創っていったのも、この時期です。

想いつくままに、良いと思った事を箇条書きにして、溜め込み、
「Bar.」の世界観を広げていきました。

"バーの世界観とは何だろう?"、"何故、人はバーに行くのだろう?"と考える日々でした。
理想と毎日の現実の世界とを見詰めていた私は、
将来、自分が経営する「Bar.」を舞台にして、Bar.の世界観を具体的に表現してみようと、
小説らしき物語りを書き始めたのです。

その物語りの中の日付は、当時からすると、未来の日付になっていて、
その物語りの最後の日付の日に、実在の「Bar.」を開店させて、
物語りを現実の世界にしようと、試みたのです。
実際には、計画より少し遅れて、「Bar.」は、開店する事となりました。

20歳代の頃の私の描いたBar.の世界観が、そこにありました。

その物語りの紹介文には、こう書いてありました。
(この紹介文も当時の自分で造った物です)

二十一世紀の夜明け前、二十世紀の面影を残したノスタルジーな酒場を覗いてみた。
そこは、
"永いお別れ"のテリー・レノックスが、昔のテリー自身に戻り、
フィリップ・マーロウに再会しに、ギムレットを飲りに来る酒場。
そして、
何と、天才科学者のアインシュタインと日本野球界の立役者スタルヒンが
酒を酌み交わし、夢を語る酒場。
また、
"酒とバラの日々"のリー・レミックと"グレンミラー物語り"のジョーン・アリスンが涙する場所。
"老人と海"の老人になり切ったヘミングウェイと
フリップ・マーロウに扮したレイモンド・チャンドラーが通う酒場。
それは、
やっているはずの無い日曜日の酒場で飲んだ一杯のカクテルから始まった。
やがて、夢は、現実の姿に・・・・・

以前に、その物語りをブログにアップさせて頂きました。
二十歳代当時の夢見る男は、何を考えていたか、想像してみて、お読みくださいませ。

再会
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/62420049.html
再会・其の弐
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/62421161.html
再会・其の参
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/62422645.html
再会・其の四
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/62424729.html
再会・その五
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/62427050.html
再会・其の六
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/62428652.html
再会・其の七
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/62433700.html
再会・其の八
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/62439317.html
再会・其の九
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/62442623.html

ブログを御覧の方々には、私の妄想の世界にお付き合いさせてしまい、申し訳ございません。
或る日、或るお客様が、おっしゃいました。
「また、今から書けばいいじゃない」
20歳代の時に私が書いた、想像上のBar.の物語りを連載してきましたが、
また、二十数年ぶりに、書いてみました。

今回の舞台は、東京の六本木交差点から少し外れた
芋洗い坂の雑居ビルの片隅にある「Bar.」です。

是非、上記の「再会」を読んだ後に、
泡沫の話として、御覧ください。

「再会 ~魂に沁み入る一杯の酒~ 」
モノローグ・2021年8月14日土曜日。
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/63684823.html
1998年10月9日金曜日。
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/63685908.html
2000年9月1日金曜日。 
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/63687055.html
2003年10月13日月曜日、祝日。
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/63688292.html
2006年6月13日火曜日。
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/63689316.html
2007年4月9日月曜日。
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/63690478.html
2010年7月1日木曜日。
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/63691455.html
2011年9月15日木曜日。
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/63692334.html
2011年9月16日金曜日。
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/63693311.html
2012年5月26日土曜日。
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/63694412.html
2012年6月16日土曜日。
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/63695721.html
2012年7月7日土曜日。
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/63696674.html
2012年7月9日月曜日。エピローグ・2018年7月9日月曜日。
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/63697761.html

※これは、あくまで、私の完全なフィクションです。
絶対に実際の出来事や実在の人物とは、全く関係ない話であります。

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六本木アートナイト
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by 木本 伸二