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コラム

2007-10-16

巴里の亜米利加人

パリのハリーズバーの常連さんが居ます。
パリに居る時は、毎晩、必ず飲みに行くそうです。

アメリカ禁酒法の影響を受けて、
20世紀初頭にヨーロッパで花開いたカクテル文化。
アメリカンスタイルのバーです。
カフェとは違う、
パブには近いです。
食べ物は、ありません。
ただ、ホットドックがあります。
乾燥しないように蒸してあるシンプルなホットドック。

夜の最盛期には、
集まる連中も英国人や巴里の亜米利加人。

カンウンターを守るバーマンはフランス人だが、
小気味好く、軽快に、見事なほどに
殆ど一人で何百ものカクテルを造りこなしていく。

欧米人にとって、日常の世界に溶け込んだバーの世界は、
日本における高級志向の非日常の世界とは、趣が違う。
日本において、非日常のバーの世界は、
千利休が確立した、「茶道」の世界観。
欧米人が日常に使うバーの世界は、
日本で言うところの立ち飲みの世界である。
実に、小気味好く、日本人が味噌汁を作るがごとく、自由である。


そんなパリのハリーズバーに
ブラッティマリーがある。
処方はこう、
タンブラー・グラスに
氷を入れ、塩、胡椒をする。
そして、リーペリンソースを結構な量入れる。
レモンジュースを入れ、
ウオツカを注ぎ、ステア。
どす黒い、
まさにリアルな血の色になる。
関西人並みに濃い色。
ソースの味が際立ち、ちっょと、後を引く。
味は、濃い。
そこで、ホットドック。
ケチャップ無しのホットドックに
この濃いソース味のブラッティマリーはあうはず。
実際、現地のお客さんもこの組み合わせのオーダーが多いとか。

ちなみに、
パリのハリーズバーのカクテルブックをみると、
「ブラッティメァリー」
ウースターソース6ダッシュ、
タバスコ3ダッシュ、
塩、胡椒、
レモンジュース1/2
ウオツカ2オンス
と、ある。



実際、このパリのハリーズバーのブラッティマリーを飲んでいると、
思い出すものがある。
日本人初のバーテンダーともいわれる
浜田晶吾氏のカクテルブックに
トマト・ケチャップを使った、ショートカクテルの
ブラッティマリーがありました。
昔、試しに造って飲んでみたことがあります。
その時代、時々の創意工夫もあったのでしょう。

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by 木本 伸二