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コラム

2013-03-22

忘れ去られた佇まい〜「ヨコハマ」

忘れ去られた佇まい~「ヨコハマ」

昭和の遺物の様だ"と、言われますが、
私は、未だかつて、
モバイル系の通信機器を所持した事がありません。
タブレット、スマートフォン、携帯電話、
ポケベル(若い方はご存知ですか?)・・・ets.。
この十年間で私は、変わり者になってしまいました。
私は、変わっていないつもりでも、
世の中の変化に取り残され、私が変化したように感じる。
あっ、そういえば、小学生の頃に、
トランシーバーを持った事がありました。
知ってますか、
1970年代の市販の子供用トランシーバーでタクシーの無線にアクセスできた事を。
これは、重大な犯罪ですが、イタズラも問題になりました。(余談でした)

さて、当店Bar.も私、同様に、20世紀の遺物となっています。
Bar.のトレードマークの様になっている
ダイヤル式の黒電話(最近は"探偵はバーに居る"で有名)
これは、合理化だけを追求した便利だけが良いのではない。
こんなテーマで以前ブログに綴った事がありました。

「Bar.が黒電話を使っている訳」ミクシー参照
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=653342656&owner_id=1908397
「Bar.が黒電話を使っている訳」ヤフー参照
http://blogs.yahoo.co.jp/bar34237577/51022548.html

同様に当店Bar.には、レコード・プレイヤーがあるのを御存知ですか。
暇な時間にBar.でレコードの音色を味わった方も居るのでは?
(余談ですがレコードの針の落とし方を知らない方も増えています)

世間から忘れ去られた佇まい。
そんな時代の流れに取り残されたのが、所謂、港町カクテル。
船旅から旅客機への時代の転換による遺物。
その中の一つが「ヨコハマ」。

ここに私が20歳代の時に綴った
「ヨコハマ」に関する原稿があります。

以下、参照文章
YOKOHAMA
1931年(昭和 6年)の日本のカクテル・ブックにその名をつらね、
『ボンベイ』『シャンハイ』『ニューヨーク』と並び
大型客船の旅で1920年代に流行した港町カクテルの1つと思われる。
時代の流れと共に消えたこの種のカクテルも多いという。
『ヨコハマ』の作者、創案年代は不詳だが、
1930年代ウオツカは日本では入手困難の珍酒とされ、
世界でもそれほど広まっていなかった。
そもそも、1917年のロシア革命によりヨーロッパへ広がり
禁酒法解禁と共に米国へ渡ったのがウオツカである。
あの大手メーカー・スミノフもロシア革命による亡命者だった。
そして1940~1970年代頃の間にジンの台頭として
ウオツカのカクテルがやっと人気を集めるのである。
日本にも、あのスタルヒンのように新潟、
北海道はもちろん各地に白系ロシア人が流れ着いたという。
横浜に帰港する客船の酒場で生まれたとか、
太平洋航路の船上で生まれたとか言われるが、
もしかしたら亡命者の足跡かも知れないヨコハマ・カクテル。
少々甘口で、香りにクセがありますが一飲の価値あり。
カクテル・グラスからこぼれた夢物語を今夜拾ってみてはいかがですか。

by 木本 伸二